東京アプリケーションシステム 第二ソリューション部 S.Rです。
現在、システムリプレースのプロジェクトに参画しています。
走り始めたばかりのプロジェクトで、現在は現行機能、システム構成の確認、調査をしていますが、
なかなか思い通りに進まない点も多く・・
今回はそのお話をしたいと思います。
機能から遠ざかるほど資料、人ともに情報が薄くなる
今回のリプレース作業はシステム老朽化に伴うもので、
ざっくり言うと現行システムを新システムに巻き取る作業となります。
新システム側にどのように巻取るか判断するため、まずは現行機能の調査を進めますが、
ここで少し問題が出てきました。
現行システムの把握のため、当該部門の方に現行機能のレクチャーをして頂きます。
皆さん、各機能については丁寧にレクチャーしてくれるのですが、話が外部連携に移ると一様に口が重くなります。
「すみませんが、ちょっとそこは把握してません」
「〇〇部門の方に確認してもらえないでしょうか」
このようなやりとりが続き、ゴールまでなかなかたどり着きません。
要件定義における外部連携の確認は、最低限下記を抑えておきたいです。
・データの性質(何を目的としたデータか)
・連携方式(テキストorDB、etc)
・連携タイミング(随時or定時、自動or手動)
・利用状況(現状使用しているか)
ですが、1回の打ち合わせで全てを把握できる場面は少ないように感じます。
資料についても同様で、各機能単位では細かな説明が記載されていますが、
外部連携部分についてはIFファイルのフォーマットが記載されている程度で
「どのシステムからどのようなデータが流れてくるか」といったデータの目的、意義まで
明記された資料の存在は稀な気がします。(あっても簡単な概要図程度)
私見ですが、特に古いシステムほどその傾向が強くなり、実際に何も資料化されてないケースもあるため
こうなると現状動いている機能から読み解くほかありません。
外部連携を抑える上で、まずは「システムの全体像を把握している人間を早めに抑える」
ことが現行システムを把握する上での近道と感じます。
システム全体を把握可能なシステム関連図について
システムのリプレースにおいて、現行システムの全体像を把握するため、
システム関連図の確認(または探す所)を手始めにするかと思います。
これも私の経験上ですが、全体が整理されたシステム関連図というものをあまり見たことがありません。
誰かの頭の中にはあっても、資料化までしていない現場がほとんどの気がします。
また、存在しても最新化されてないという場合もあります。
作って終わりという訳ではなく、資料を常に最新にアップデートする必要があるため、
人の流れや維持に掛かる手間を考慮すると、実際問題として作成が難しい側面はあると思います。
以前の現場で、細かなシステムを含めると数十あるシステムの全体関連図の作成に取り掛かっている部署がありました。
システムを横断した資料の作成はなかなか難しいと思いますが、手間に見合うだけの価値があることを認識しているのだと思います。
システム開発はある種縦割りで進められますが、もう少し横にも連携した方が開発しやすい面が多々出てくるのではないかと感じました。